Kindle Unlimitedで『読書について』(ショーペンハウアー・著)を読んで。

多大な影響力を持った哲学者の古典を読む

読書について (光文社古典新訳文庫)

自信を持って言えることはKindle Unlimitedでなければこの本は絶対読まなかったということだ。

本来なら興味の範囲外の著者である。

『読書について』というタイトルに惹かれて読んでしまった。

そもそもショーペンハウアーとはどういう人か?

ドイツの哲学者だ。

1860年に亡くなられている。

1860年というのは、江戸末期、明治維新の少し前、桜田門外の変があった年であり、海の向こうではリンカーンがアメリカ合衆国大統領になった年だ。

Wikipediaによると

仏教精神そのものといえる思想と、インド哲学の精髄を明晰に語り尽くした思想家[2]であり、その哲学は多くの哲学者、芸術家、作家に重要な影響を与え、生の哲学、実存主義の先駆と見ることもできる。フリードリヒ・ニーチェへの影響は有名であるが、その他にもリヒャルト・ワーグナー、ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン、エルヴィン・シュレーディンガー、アルベルト・アインシュタイン、ジークムント・フロイト、オットー・ランク、カール・グスタフ・ユング、ジョーゼフ・キャンベル、レフ・トルストイ、トーマス・マン、ホルヘ・ルイス・ボルヘスなど様々な学者、思想家、文筆家に影響を与え、その哲学は現代思想においても受け継がれている。

ということだ。

めちゃくちゃ影響力があった哲学者であることがわかる。

日本語訳された著作として以下がある。

『幸福について 人生論』 橋本文夫訳、新潮文庫、改版2005 ISBN 4102033017
『知性について-他四篇』 細谷貞雄訳、岩波書店〈岩波文庫〉、1961 ISBN 400336323X
『自殺について-他四篇』 斎藤信治訳、岩波書店〈岩波文庫〉、1979 ISBN 4003363213
『読書について-他二篇』 斎藤忍随訳、岩波書店〈岩波文庫〉 改版1983、ISBN 4003363221 、ワイド版2013
『意志と表象としての世界』(西尾幹二訳 中公クラシックス全3巻、元版「世界の名著」中央公論社)
『読書について』 鈴木芳子訳、光文社古典新訳文庫、2013、ISBN 4334752713

『〜について』シリーズとして色々と哲学している。

読書とは他人に考えてもらうこと。by ショーペンハウアー

ショーペハウアー先生によると

読書 する とは、 自分 で もの を 考え ず に、 代わり に 他人 に 考え て もらう こと だ。

ということになる。

まあ、確かに。そう言われてみればそうだ。

先生、読書に対して否定的なんだよね。

本ばっか読んでいると自分で考えられなくなるぞ、という感じで。

でも、現代人の感覚からすると、読書とは他人に考えてもらったことを「インプット」することになる。

ショーペンハウアー先生は150年以上前の時代を生きていた人だから「情報」も少なく自分の頭で考えることが最大の武器だったのだろう。

誰か「お前も本を書いてるやないか!」とツッコんであげてください

そういう時代に本なんか読んで楽をしていたら自分の頭はヘナチョコになるぞ、ということだろうか?

ただ、「読書 する とは、 自分 で もの を 考え ず に、 代わり に 他人 に 考え て もらう こと だ。」というメッセージを本に書いて出版すること自体、よく考えるとギャグのようでもある。

『読書について』を読んでいる読者に「お前、俺(=ショーペンハウアー)に考えてもらっているのだから自分で考えられなくなるぞ」と言っているようなものだ。

「お前もそう言いながら本、書いているやないか!」と先生にツッコむ人がいたらいい漫才コンビになったかもしれない。

現代人の読書は世界を広げるためのツール

Kindle Unlimitedだから読んだ『読書について』。

古典を読むことはほとんどないのでいいチャンスだった。

時代によって読書に対する考え方の違いがわかり面白かった。

現代社会では成功している人たちがたくさん本を読んでいるという話を聞いたことがある。

ショーペンハウアー先生の予言はいい意味で外れたのだろう。

現代人にとって、読書は他人に考えてもらうのではなく、自分では考えつかないような他人の考えに触れて、世界を広げてくれるツールなのだ。

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